『すがも新聞』と巣鴨の内側 ― 記録に残された日常
巣鴨プリズンでは、収容者自身が新聞を出していた。1948年6月創刊の『すがも新聞』は全193号を数える。教誨師の記録、収容者が獄中で書いた漢詩とあわせて、判決と釈放の日付の外側にあった13年余りの日常をたどる。
獄中から出た新聞
課された労働と、慰問
教誨師が見た最期
記録はどこに残ったか
巣鴨プリズンの管理運営にあたって作成された各種の記録・報告書、および収監者が発行していた『すがも新聞』は、米国立公文書館(RG 554)に残されている。そのマイクロフィッシュ複製2,667枚が「巣鴨プリズン文書」として国立国会図書館憲政資料室に所蔵されている。[4]
『すがも新聞』そのものを扱った文献として、茶本繁正『獄中紙「すがも新聞」― 戦後史の証言』(晩声社、1980年10月)がある。[5]
2013年9月には、内海愛子の編・解題により全193号を収めたDVD版が不二出版から刊行された。別冊には解題・総目次・年表が収められている。[1]
収容者自身の手が残したものもある。国立国会図書館憲政資料室の「大島浩関係文書」は、大島浩が巣鴨拘置所に収監中に記した漢詩などの自筆原稿22点からなり、2021年2月10日に公開された。[6]
本サイトが記録しているのは、その一部にすぎない
この記事に登場する人物
- 大島浩 (政治・官界)
出典
本文中の [番号] は下記の出典に対応します。区分: 一次資料=公文書等/学術=論文・研究書/報道/一般書。
- [1] 一般書 すがも新聞【DVD版】 全1枚・別冊1 /内海愛子 編・解題 (不二出版 2013-09) ISBN 978-4-8350-7497-9(別冊=解題・総目次・年表, ISBN 978-4-8350-7498-6) リンク復刻資料。出版社の刊行案内により、創刊号1948年6月5日付・最終号1952年3月29日付第193号・全193号、および「スガモプリズンに収容されていたBC級戦犯たちの獄中紙」であることを確認。※解題本文は未読のため、内容に関する記述はここから引いていない
- [2] 報道 「巣鴨プリズン」(特集「戦後80年 戦争体験を継承するために」) /イミダス編集部 (集英社 imidas 2025-08-25) リンク『すがも新聞』の読まれ方、38種類の労働への振り分け、ホールでの映画上映と慰問公演(渡辺はま子・淡谷のり子・美空ひばり・柳家金語楼)を記載。一般向け解説記事で署名は編集部名義であり、個々の記述の一次照合は未了。補助的な出典として用いている
- [3] 一般書 コトバンク「花山信勝」(20世紀日本人名事典/日本大百科全書/デジタル版 日本人名大辞典+Plus) (コトバンク) リンク1898年12月3日金沢市生・1995年3月20日没、東京帝大文学部印度哲学科卒(1921)、東京帝大講師/助教授/教授、1946年より3年半の巣鴨プリズン教誨師、東條らA級7戦犯とBC級戦犯の教誨と処刑立ち会い、『平和の発見』1949年刊・戦後初のベストセラーを確認
- [4] 一次資料 巣鴨プリズン文書(Sugamo Prison Records, 請求記号 SP)解題 (国立国会図書館 憲政資料室) 原所蔵=米国立公文書館 RG 554(撮影当時 RG 338)/マイクロフィッシュ2,667枚 リンク1945年11月の開設、1958年12月29日までの運営、収容者約4,000名、各種の記録・報告書および『すがも新聞』が資料群に含まれることを確認
- [5] 一般書 獄中紙『すがも新聞』― 戦後史の証言 /茶本繁正 (晩声社 1980-10) 250p・図版12枚/昭和館所蔵(請求記号 329/C32) リンク書誌情報を昭和館デジタルアーカイブで確認。※本文は未読のため、書名・書誌の存在以上のことはここから引いていない
- [6] 一次資料 大島浩関係文書 解題・目録 (国立国会図書館 憲政資料室) 自筆原稿22点/2021年1月受贈・2021年2月10日公開 リンク資料群の内容が「巣鴨拘置所収監中に記された漢詩等の自筆原稿」であることを確認
最終確認日:2026-07-29